

飛行機等のスケールモデルメーカーのハセガワさんから
8月11日に発売された、同社のクリエイターワークスシリーズ第4弾、
「ウォクス・アウラ」を購入したので、さくっと作ってみました。
ハセガワさんというと飛行機のプラモデルで有名ですが、
電脳戦機バーチャロンやマクロスシリーズ、アイドルマスターの痛飛行機モデル等、
キャラクターモデルも手がけています。
この「クリエイターワークスシリーズ」はアニメやゲーム作品のクリエイターとタッグを組み、
プラモデルとして製品化していくシリーズで、その第4弾となったのが、
現在第2期がTV放送中で日産自動車によるロボットデザインが話題になった
アニメ「輪廻のラグランジェ」より
主人公・京乃まどかが搭乗する主役機「ウォクス・アウラ」が、
同社の人気ディフォルメ飛行機モデルシリーズ「たまごひこーき」スタイルで
プラモデル化されました。
私も輪廻のラグランジェはとても好きで見ている事と、
昔から「たまごひこーき」シリーズはいくつか欲しいモデルがあったものの、
これまで模型店で何度も迷いつつも購入には至らず仕舞いでしたが、
今回は好きな作品からのキット化なので、発売前に予約して購入しました。
余談ですが、私は実は第二次世界大戦頃の戦闘機や戦艦が大好きだったりします。
まぁ特別詳しい訳でも無いですし商品等購入もしてはいませんが(^^;
さて、ブランド説明が済んだところで、
いつものようにキットレビューといってみようと思います。
↓パッケージです。



たまごひこーきシリーズはディフォルメモデルという事もあって、
小さい商品なのでパッケージもやはり小さくなっています。
ガンプラのBB戦士の古いモデルと同じくらいのサイズですね。
最新のレジェンドBBの半分くらいかな?
↓組立説明書とコラボアイテムの紹介ペーパーです。



今回のウォクス・アウラはグッドスマイルカンパニーさんとのコラボで、
11月に発売予定の「ねんどろいど・京乃まどか」を購入すると、
それに付属するアタッチメントを使用する事で、
この「たまごひこーき ウォクス・アウラ」に「ねんどろいど・京乃まどか」を
載せる事ができるんですね。
まだ発売になっていないので、今回のレビューでは紹介できないのが残念ですが。
→発売されたので、コラボ合体をレビューしました♪
組立説明書もシンプルです。
片面に組み立て解説、裏面にカラーガイドとなっています。
塗料のカラーレシピは載っていますが、
ガンプラでは当たり前の部品・ランナーリストが載っていません。
必要なんじゃないかと思いますが、何故なんでしょうね?
ガンプラと違って部品注文はランナー単位です。
部品単位で売ってくれるのって、ガンプラというかバンダイさんくらいなものですよね。
↓ランナー梱包状態です。



バンダイのプラモデルに慣れていると驚くのですが、
ガンプラではパーツへの傷つきを減らす為に、ランナーは1つの袋に
せいぜい2枚程度しか入っていません(ポリキャップ等を挟んで3枚というのもありますね)。
このキットではクリアパーツランナーが別包装になってるだけで、
その他のランナーはひとまとめになっています。
パチ組みが基本のガンプラと、接着塗装仕上げが基本のスケールモデルとの違いですね。
↓Aランナー及びBランナーです。



元設定からカラフルなウォクス・アウラですから、
ある程度は成型色で設定のカラーが再現されています。
とはいえ、さすがに頭部がグリーン成形っていうのはどういう事なんでしょうね?
ウォクス・アウラの頭部はホワイトの外装にグレーのフェイスで、
グリーンなんて目の下の細いラインくらいしか無いですし。
↓Eランナー及びFランナーです。



なぜかCとDのランナーがありませんね。
もしかして後に発売されるウォクス・リンファとイグニスへの布石?
色分けは大雑把なので、ボディ下部のグレーもホワイト一体成型です。
パーツ分割もガンプラのような工夫はあまりされていないので、
あちこちに合わせ目が出ますが、前述の通り接着塗装仕上げ前提という事ですね。
↓Gランナー及びKランナーです。



グレーのパーツは細かいところまで色分けされてますね。
正直言うとこんな小さいところでパーツ分けするくらいなら、
頭部やボディ下部を2色にわけて欲しかった気がします。
↓クリアパーツのJランナー及びLランナーです。



バンダイ以外のプラモデルメーカーのクリアパーツというと、
パーツの中にも気泡が入っている事も珍しくはありませんが、
このキットはランナーの一部に気泡が見られるだけで、
とても綺麗に成形されています。
ウイングのグリーンとホワイトは色分けされていないので、
カラーシールを貼るか塗装する必要があります。
↓カラーシールです。



成型色による色分けが大雑把なので、
大半のカラーはこのカラーシールを貼る事になります。
しかし、実はこいつに大きな罠が潜んでいるのデス…。
ではさっそく組み立ててみようと思います。
製作をはじめる時、ちょうどガンプラハンガー製作中という事もあって、
このウォクス・アウラは素組み+スミ入れ+カラーシールで
簡単仕上げにするつもりだったのですが、
組み立てを始めてシールを貼ってみたら、ものすごい驚きました。
カラーシールのサイズがパーツと全く合わないのです。


画像のように、パーツの色分け線にシールの端部を合わせて貼っていくと、
シールが2mm近く余ってしまいます。
また曲面に貼るシールはパーツ形状に合わせて丁寧に貼っていくと、
はみ出す上にシールが全体的に歪んでしまいます。
どうやらシールのサイズはパーツの曲率まで考慮されていないようです。
ガンプラでもまれに1mm近くはみ出したりする事はありますが、
大抵は一方の端部を合わせて貼っていけば綺麗に貼れるものなのですが、
こいつはガンプラと同じ感覚で行くとかなり苦労します。
またシールはガンプラのシールのような貼り直しはできないので、
一度貼ってはがすと、粘着部分と表面のカラーシートが分離してしまいます。
予想外にガンプラの常識が通用しないので、
当初のカラーシール仕上げを諦めて、部分塗装する事にしました。
ちなみにこのキットはガンプラのようなスナップフィットではないので、
組み立てには接着剤が必要です。
とはいえ実はどこにも書いてないのですが、
接着剤が必要なのは一部のパーツのみで、
大抵のパーツがダボにそれなりの固定力があって
ガンプラほどではないものの、接着剤無しでも組み立てる事はできます。
という感じで、とりあえず組み立てながら塗装してみました。
なお使用した塗料は手元にあるものメインですので、
成型色とも設定色とも一致していませんが、
元からこのキットの成型色もカラーシールも設定色とは一致していないので、
もう細かい事は気にしないようにしています。


右は参考用にラグランジェ公式サイトから借りてきた設定画です。























素組み状態だとものすごく味気ないし
カラーシールだとシールがはみ出しまくり&曲面多くてシワができまくりで
とても綺麗にならないので、塗装に切り替えて正解でした。
ボディ上面のホワイト、ボディ下部のグレーは
マスキングしてスプレー塗装しています。
広い面は筆塗りだとどうしてもムラが出てしまうので。
頭部は全体をホワイトでスプレー吹いて、グレーや目を筆塗りで。
腕部のホワイトと脚部足首のライトグリーンも筆塗りです。
結果的にカラーシールは、オレンジの丸いパーツの真ん中の黒だけになりました(笑
ここはサイズピッタリで修正の必要が無かったので、貼ったまま塗るのを忘れてました。
各部のアップをテケトーに。












パーツ分割が大雑把なので、合わせ目が目立ちまくりだった為、
特に目立つ部分は接着ついでに消しました。
若干残ってますが、目立たなければ気にしない方向で手を抜いてます。
パーツの精度もガンプラに比べると雑で、
ところどころ、どう合わせても完全にフィットしない部分がありますが、
極端に目立つのはウイング取り付け部くらいなので、
もう気にしない事にしました。
全てのパーツを完全に接着してしまうなら、
ウイング取り付け部も後でグリーンに塗る訳ですから
接着してパテ等で整形してやっても良かったのですが、
腕部・脚部・ウイング・カウル部は着脱可能にしたかったのでやりませんでした。
このウォクス・アウラはウォーリア(人型)形態とピアサー(戦闘機型)形態に
変形する可変機なのですが、
たまごひこーきというブランドの特性上、
ピアサー形態で完全に固定されています。
そのためウォーリア形態にはできません。
腕部や脚部も完全固定なので、このキットに可動部分はありません。


厳密に言うと、頭部だけはコラボの影響で若干左右に可動しますが、
↑の画像くらいの可動範囲しかありません。
この程度だと動くとは言えませんよね?
↓頭部取り外し状態と、頭部のアップです。






この頭部もそうですが、このキットのモールドラインはとても浅くて、
タミヤさんのスミ入れ塗料がかろうじて流れてくれるくらいです。
この頭頂部にもラインモールドがあるのですが、
グレーを塗ったら完全に埋まりました(滝汗
クリアパーツのモールドはかなり深いんですけどね。
↓腕部とウイング周りを取り外してみました。



腕部は装着状態ではほとんど見えませんが、
ちゃんとハンドパーツがディテールで再現されています。
肩部後方のビーム砲みたいなスラスターノズル?は、
キットのままだと合わせ目処理が大変なので、
WAVEのUバーニア1フラットの一番小さい2.5サイズで
ディテールアップしてあります。
パーツ形状に手を加えたのはここだけです。
これ以外は合わせ目消しとモールド彫り直しくらいしかしていません。
↓腕部なし状態の全体画像、そして脚部とカウルも取り外してみました。












ここまで外すと、メインボディがホントにたまごっぽい形になってる事がわかりますね。
脚部の塗り分けが細かくて意外と面倒でした。
でもここをシールでやろうとすると、すごくカッコ悪い事になったと思います。
という感じで、ハセガワ「たまごひこーき ウォクス・アウラ」でした〜。
たまにはガンプラというかバンダイ以外のプラモデルも作ってみると、
色んな事がわかって面白いですね。
このキットのパーツは表面がガンプラほどツルツルしていません。
おそらく金型が鏡面加工されていないのでしょうね。
シールの件やパーツ精度の件等を見ていて、
バンダイのプラモデルがどこまで精密にできているかっていう事が
本当によくわかりました。
改めて思いますが、バンダイの技術は本当にすごいと思います。
パーツの形状や分割方法、多色成形、各種シールの精度の高さ、
組み立て易さ、説明書の親切さ、どれを取っても本当によくできています。
そしてそんな高品質のプラモデルが低価格で無数にラインナップされている訳です。
バンダイがどれだけすごいか、ほんとよくわかりました。
もちろんこのキットもダメダメではなくて、結構よくできていますよ?
シールがちょっとアレですが、ある程度のプラモデル製作経験があれば
手を抜いてもかなり綺麗にできあがります。
ハセガワさんのプラモデルが全てこのレベルとも限りませんし。
普段ガンプラの素組みレビューしかしていない私の腕で、
このレベルには仕上がるわけですから、もう少し腕がある方なら
かなり綺麗に仕上げられるでしょう。
まぁ要するにライトユーザー向けの素組みで綺麗に仕上がる事が前提のバンダイと、
あくまで模型趣味を持つ模型ファン・モデラー向け商品のハセガワとの違い、
というところが一番の差異なのではないかなと思います。
でも、正直このウォクス・アウラは作ってて楽しかったです。
可愛いもの好きにとっても、このディフォルメ具合はかなりのツボで、
個人的にはこのキットそのものの満足度はかなり高いです。
最初から塗装するつもりで挑めば良かっただけですねきっと。
一応リンファとイグニスも12月発売予定という事でもあるので、
残りの2機が発売された時には、
今度はちゃんと最初からそういうつもりで作りたいな♪
ていうかもうちょっと早く発売して欲しいな(^^;

↑このお盆休みに作ったプラモデル3体。みんな小さいサイズです♪